メッセージ フロム ザ フロント

労働行政で働く非常勤職員(その2)

「職業相談員を委嘱する。任期は1日とする。ただし、任命権者が特段の措置をしない限り任用を日々更新する」

私が、労働局長(任命権者)からもらった「辞令」の文言である。  これを「日々雇用」と呼ぶそうだが、いつでも即刻辞めさせることができると言われているようなもの。しかも、これは、公開された「求人条件」とも異なる。  これが労働局長のやることか、と怒りを覚える。正に「使い捨て」という位置づけではないか。

もとより、「使い捨て」は、公務ばかりではない。  最近は、大量解雇をした企業ほど株価が上がると言うから、経済社会がそれを容認しているのかもしれない。おそらく、「人を雇うこと」に対する社会全体の意識が変わってしまったのだろう。  労働者をHPや携帯メール等で募集・採用し、経営者はその顔も見ないまま派遣する、そんなビジネスの急速な広がりの中で、労働者を「使い捨て」する感覚が広がってしまったのではないだろうか。

私は、かつて中小企業の経営者だったことがある。  だいぶ昔のことではあるが、当時、「人を雇うこと」は、「大事な息子さんや娘さんをおあずかりする」という意識を持ち、とても責任の重いものであった。  実際、労使という立場はわきまえつつも、みんなで家族的な付き合いをしていたし、社員旅行や協同組合の旅行も家族連れで行った。  いまの若い人たちは、そんな付き合いを望まないのかもしれないが、かと言って彼らが「使い捨て」で扱われてよいはずもない。

全労働のHPにあるように、公務であっても民間であっても、「労働は商品ではない」を社会の常識にしていく必要がある。(S)

 

 

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