メッセージ フロム ザ フロント

2009年 2月
一つの労働局の全職員数が消えていく…

「常総の失業ブラジル人、ハローワーク殺到」(1/28朝日新聞)、「休業覚悟、あえぐ製造、国の助成に問い合わせ殺到」(1/19河北新報)、「豊橋地方合同庁舎の周辺で渋滞/ハローワークへの訪問急増」(1/29中日新聞)…。

厳しい雇用情勢を反映して、労働行政に関する報道のない日はない。これらの報道の中には、労働行政のさらなる体制整備を求める声も多い。

しかし、このような声とは裏腹に、労働行政の体制は年々後退している。

その最大の理由は大幅な定員削減にある。労働行政の職員は年々削減されており、1997年度に23,678人であったものが、2009年度には21,939人。13年間で実に1,700人以上の削減だ。特に07年度以降の3年間は、安倍内閣時の閣議決定により、労働行政を07年度から4年間で重点的に削減を図るとされており、1年間に300人を超える大幅な削減が強いられている。

この300人という人数、実に中規模な都道府県労働局1局分に相当する。例として挙げれば、群馬労働局と同規模である。群馬県内のハローワーク・労働基準監督署・労働局に勤務する全職員と同規模が全国で削減されているのである。

結果として、ハローワークや労働基準監督署が統廃合されたり、窓口の縮小が行われてきた。労働者・国民にとって身近であるべき機関が遠くなり、たどり着いても大変な混雑が待っている。職員削減が労働行政の後退に、そして労働者・国民の権利の後退となっているのだ。

もちろん、全ての合理化に反対ではない。総務部門の合理化、ネットワークシステムの構築などによる業務効率化については、むしろ積極的に求めてきた。しかし、「人」を対象とする労働行政、少しでも要員を窓口に配置し、行政の質の向上を図りたい。

現在の定員削減は労働行政の「破壊」以外の何物でもない。「100年に一度」のこの時期、定員削減の中止・先送り、そして願わくば緊急の臨時増員(時限でかまわない)はできないだろうか。ハローワークの職業相談、労働基準監督署の労働相談で数時間待たなければならない人々のために。(Y)

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